亜鉛合金めっき
母材表面に亜鉛合金を析出させることによって、亜鉛合金が持つ機能や特性を製品や部品に付与します。合金はある金属に別の金属(または非金属)を混ぜてできるものであるため、混ぜるものの質量・割合や特性に左右され性能が決まります。そのため、合金めっきは様々な特性があり、非常に幅広い用途で使用されています。
従来の亜鉛めっきが、単に鉄と亜鉛の電位差による犠牲防食作用と、亜鉛の腐食をクロメート皮膜で防食することがあったのに対し、亜鉛合金めっきでは、亜鉛の電位をニッケルや鉄のと合金化によりコントロールしています。このため、亜鉛合金めっきは従来の亜鉛めっきに比べ非常に高い耐食性能を持ちます。
当社では、非常に高い耐食性を持つ「鉄・亜鉛合金めっき」、耐熱性、電流効率に優れた「ニッケル・亜鉛合金めっき」を取り扱っております。
鉄・亜鉛合金めっき
めっきは膜厚5μmで、塩水噴霧試験が2,000時間という驚異的な耐食性を誇る合金めっきです。亜鉛99.3~99.8%、鉄0.2~0.7%の共析率の時にもっとも良好な耐食性を示します。特に黒色クロメートの場合は、他の亜鉛系めっきより耐食性の優位性が顕著であり、安価です。
そのため鉄・亜鉛合金めっきは、亜鉛系合金めっき中最もランニングコストが安く、外観においても、銀を含まない色調良好な三価黒色クロメート被膜が得られます。
対応規格等 |
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RoHS指令など環境規格 |
処理実施工場 |
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・横浜工場 |
ニッケル・亜鉛合金めっき
耐熱性、耐食性に優れ、200℃の高温環境でもめっき皮膜が脱落せず耐食性にも影響が出にくい合金めっきです。膜厚によっては1000時間の塩水噴霧試験でも赤錆の発生の認められない高耐食性を持ちます。また耐熱性が非常に良いため、苛酷な腐食環境で使用される製品や部品に適用されることが多く、例としてエンジン傍部品に適しています。加熱処理後の耐食性や、二次加工性にも非常に優れています。皮膜硬度が高いので、キズがつきにくく、水素脆性も極めて低いめっきです。
当社のニッケル・亜鉛合金めっきは、ニッケルの共析率12~15%の高ニッケルタイプの合金めっきであり、 付き廻り性に優れ、比較的複雑な形状の品物に対して均一な膜厚が得られます。
対応規格等 |
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RoHS指令など環境規格 |
処理実施工場 |
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川崎工場 |
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お問い合わせ お気軽にお問い合わせください。無電解ニッケルめっき
ニッケルは錆びにくい性質を持つ金属であり、色調や強度、強磁性などは鉄に似ていますが、鉄のように錆びることは比較的なく、高い耐食性を持っています。数あるめっきの中でも硬度が高い皮膜を形成することが可能です。
YCコート(メタスYC)
YCコート(メタスYC)は亜鉛・アルミの金属フレークとクロムフリーの特殊バインダーで構成される、焼付け型防錆コーティング処理です。亜鉛とアルミのフレークが重なり、有機金属バインダーによって強固に結着します。
電磁波シールド樹脂めっき
電磁波シールド樹脂めっきは、プラスチックの表面に均一な金属膜を形成することで、プラスチックの物性を活かしながら。金属材料に近い電磁波シールド効果を得ることができるめっき処理です。
アマルファによるエッチング処理
アマルファは、化学的エッチングにて金属の表面に微細で複雑な凸凹形状を形成する硫酸過酸化水素系のマイクロエッチング剤であり、エッチング後の凸凹部分に溶かした樹脂を流し込み接合することで、より樹脂と金属を強固に接合することができます。